カテゴリー: 時事ニュース

  • 弁護士JPニュースは本当に弁護士に確認しているのか❓

    弁護士JPニュースは本当に弁護士に確認しているのか❓

    引用元:弁護士JPニュース

    おはこんばんにちは!力学観測研究所のRYOです!

    2026年8月6日、弁護士JPニュースに「処罰する法律なしの現状」と題した、歩きスマホに関する記事が掲載されました。

    歩きスマホが危険であることに異論はありません。人との衝突や転倒、駅のホームからの転落など、重大事故につながる可能性もあります。問題を取り上げ、注意を促すこと自体には意味があります。啓発は良いことだ!

    ただ、「弁護士JPニュース」という看板を見て、疑問が残りますね。

    「処罰する法律がない」の、その先は?

    記事では、歩きスマホそのものを規制する全国的な法律がなく、一部自治体の条例にも罰則がないことが紹介されています。

    では、歩きスマホによって実際に他人を負傷させた場合はどうなのでしょうか。現行法で刑事責任や民事上の損害賠償責任をどこまで問えるのか/既存法では処理できない領域があるのか/あるとすれば、具体的に何が不足しているのか。わざわざ「ムカつくから法律を増やせ!」の問題?

    「危険な行為である」ことと「その行為自体を処罰する新しい法律が必要である」ことは別の問題です。だからこそ、法律を看板にする媒体なら、この部分について法律実務家の見解を知りたいですよね?

    専門媒体を引っ張る二つの力

    ここで歩きスマホから少し離れ、メディア側を観測してみます。

    ニュースメディアには「多くの人に読んでもらいたい」という力が働きます。「歩きスマホは危険」「処罰する法律なし」「海外では罰金」という構成は分かりやすく、読者を引きつけます。これはメディアとして当然の力です。

    一方、「弁護士」「法律」を看板に掲げれば、「法律家ならどう見るのか」「現行法ではどう処理されるのか」という専門性を期待する力も生まれます。

    つまり、読者を広く集める力と、専門性を深く掘る力。この二つをどう両立させるのか。

    弁護士JPニュースに聞いてみたい

    そこで、弁護士JPニュースに二つお伺いしたい。

    歩きスマホによる事故は、現在の刑事・民事法制でどこまで対応できるのでしょうか。そのうえで、新たな規制が必要だとすれば、現行法では何が足りないのでしょうか?

    そして、一般読者を引きつけるニュース性と、「弁護士」という看板によって期待される専門性を、どのように両立させようとしているのでしょうか

    これは批判ではなく、外部から観測して浮かんだ疑問です。編集部や法律実務家から別の視点が示されれば、それも新しい観測材料になります。

    分かりやすい入口で読者を集め、その先に専門家にしかできない分析がある。そこまで見せてこそ、専門メディアは一般ニュースとは違う強さを持てるのではないでしょうか?

    このままではただ単にエモーショナルに訴えかけ、煽っているだけに見えます

    いうて人間の行動なんて変わらないよね!

    ※あと、新聞広げまくりは誇張です。

  • RansomHouse Leaked 200,000 Files. But Did It Make Any Money?

    RansomHouse Leaked 200,000 Files. But Did It Make Any Money?

    日本語版はこちら

    Ohakonbanichiwa! RYO here from the Dynamics Observation Institute.
    Yes, that means good morning, hello, and good evening — all at once. Very efficient.

    Japanese frozen-food giant Nichirei was hit by a cyberattack that disrupted shipments and other operations.

    The ransomware group RansomHouse later claimed responsibility and reportedly published more than 200,000 files, including documents that may contain personal and business information.

    “More than 200,000 files leaked” certainly sounds alarming. But there is another way to look at what happened.

    What exactly did RansomHouse gain by publishing them?

    Did Nichirei Refuse to Pay?

    There is no public confirmation that Nichirei refused to pay a ransom, nor do we know what negotiations, if any, took place behind the scenes.

    So we cannot say that Nichirei “didn’t pay.”

    What we can observe, however, is the sequence of events.

    Nichirei detected the system failure on July 13, isolated affected systems, worked with external cybersecurity specialists, and subsequently restored normal operations. Meanwhile, RansomHouse continued releasing stolen data, with more than 200,000 files reportedly published by August 10.

    We do not know what happened at the negotiating table. But looking at what happened outside it, one question naturally arises:

    Is this really how RansomHouse wanted things to end?

    Extortion Is Most Powerful Before the Data Is Published

    In double-extortion ransomware attacks, stolen data has value. But perhaps even more valuable is the fact that it has not yet been made public.

    As long as the attacker can say, “Pay us or we’ll publish it,” the data remains a hostage and a bargaining chip. Once the data is published, however, that particular bargaining chip is gone. Publish more, and even more chips disappear.

    The damage to the victim is real, especially when personal or confidential information is involved. But from the attacker’s perspective, there is a strange contradiction: every threat they carry out also destroys part of their own leverage.

    In other words, self-defeating extortion.

    Are 200,000 Files Really 200,000 Valuable Targets?

    The number 200,000 sounds impressive. But 200,000 leaked records do not automatically translate into 200,000 profitable victims.

    If much of the data consists of names, email addresses, phone numbers or business relationships, criminals still have to turn that information into money through phishing, impersonation or fraud.

    Information linking someone to Nichirei may certainly make targeted scams more convincing, so the risk should not be underestimated. But if Nichirei and related companies repeatedly warn customers and business partners about suspicious messages, invoices and payment requests, the success rate of those scams can be reduced.

    Leaked data cannot be taken back. But its value as a criminal commodity can still be reduced.

    Nichirei Paid a High Price — But It Also Gained Experience

    The price Nichirei paid for this incident was undoubtedly high. But the company also gained something that only an organization that has actually been attacked can acquire: real-world experience.

    Business continuity plans, backups and incident-response exercises are essential. But some weaknesses only become visible when systems actually go down.

    Which operations stop? / Who makes the decisions? / How far does the disruption spread? / How quickly can the business recover?

    These are part of an organization’s “shadow” — weaknesses and realities that remain hidden during normal operations.

    If Nichirei turns this experience into organizational knowledge, the next time it faces a cyberattack, it will no longer be experiencing one for the first time.

    That is an asset the attacker cannot steal or copy.

    So What Did RansomHouse Gain?

    Breaking into systems, stealing data, maintaining infrastructure, threatening a victim and eventually publishing the stolen files all require time, skills and resources.

    Again, we cannot conclude that Nichirei refused to pay, nor can we say that the attack was unprofitable.

    Still, watching RansomHouse continue to burn through its remaining cards by publishing more and more data makes it difficult not to wonder:

    “We leaked 200,000 files!”

    Okay.

    But how much money did you make?

    The Best Defense May Be Making Ransomware Unprofitable

    Ransomware defense usually focuses on one question: How do we stop attackers from getting in?

    That is obviously essential. But if ransomware is also viewed as an economic activity, there is another form of defense:

    Make successful attacks unprofitable.

    Recover quickly. / Limit the damage. / Warn potential secondary victims. / Continue operations without depending on the attacker.

    The more organizations can do this, the greater the chance that attackers will successfully break in — and still fail to make money.

    For ransomware operators, that may be almost as damaging as failing to break in at all.

    Break in. / Steal the data. / Disrupt operations. / Threaten the victim. / Leak the files.

    And still make no money.

    That is not just a failed extortion attempt.

    It is a lot of work for nothing.

  • ニチレイへのサイバー攻撃を「恐喝の力学」で見る~本当に効いたのか❓

    ニチレイへのサイバー攻撃を「恐喝の力学」で見る~本当に効いたのか❓

    引用元:テレ朝ニュース関連記事

    冷凍食品大手のニチレイが受けたサイバー攻撃について、新たな動きがあった。

    「RansomHouse(ランサムハウス)」と名乗るハッカー集団が、少なくとも20万件以上のファイルを公開したという。取引に関する資料や個人情報なども含まれているとみられている。

    「20万件以上のファイル流出」。数字だけを見ればかなり深刻な事態である。実際、個人情報が含まれている以上、フィッシング詐欺/なりすまし/取引先を装った詐欺など、二次被害への警戒は必要になる。

    しかし今回は、少し違う方向から観測してみたい。

    20万件ものファイルを公開したRansomHouseは、それによって一体何を得たのだろうか。

    ニチレイは「払わなかった」のか?

    おはこんばんにちは!力学観測研究所のRYOです!

    まず、ここは事実と推測を明確に分けておく必要があります。

    ニチレイがRansomHouseから身代金を要求されたのか/要求されたとして、それを拒否したのか/何らかの交渉が行われたのか。その詳細は公表されていません。

    したがって、「ニチレイは身代金を払わなかった」と断定することはできない。

    7月13日にシステム障害が発生。ニチレイはシステムを遮断し、外部の専門会社と復旧を進め、その後通常稼働へ戻しています。

    一方、RansomHouseは犯行声明を出し、その後もデータを公開。8月10日までには、少なくとも20万件以上のファイルが公開されたという。

    内側の交渉はともかく外側から見れば、

    「RansomHouse側が期待していた展開になっているのだろうか?」という疑問は浮かんでくる。

    恐喝材料は「公開する前」が一番強い

    ランサムウェアによる二重恐喝では、盗んだ情報以上に「まだ公開されていない」という状態に価値がある。

    「払わなければ公開するぞ❗」と言っている間は人質として機能するが、本当に公開すれば、そのカードは一枚消える。さらに公開を続ければ、残るカードも減っていく。

    もちろん、情報流出による被害や二次被害の危険性は残る。しかし攻撃者側から見れば、脅しを実行するほど「公開しない」という商品価値を自ら失っていく。いわば、自傷的な恫喝である。

    20万件は「20万件のカモ」なのか

    20万件という数字には迫力がある。しかし、氏名/メールアドレス/電話番号などが中心なら、それだけで20万件の「カモ」になるわけではない。

    もちろん、ニチレイとの関係が分かる情報はフィッシングやなりすましに悪用される可能性がある。ただし、ニチレイや関係企業が注意喚起を徹底すれば、詐欺の成功率は下げられる。

    流出した情報は回収できないが、「犯罪商品としての価値」は下げることができる。

    ニチレイには高い授業料と「経験」が残った

    今回、ニチレイが払った授業料は高い。一方で、「実際に攻撃された企業」だけが得られる経験も残った。

    BCP/バックアップ/訓練があっても、実際にどの業務が止まり、誰が判断し、どこまで影響が広がるのかは、当事者になって初めて見える部分がある。

    今回ニチレイは、平時には見えない組織の「シャドウ」を観測した。この経験を検証して組織知にできれば、それは攻撃者にはコピーできない経験資産になる。

    一方、RansomHouseには何が残ったのか

    反対にRansomHouseは、侵入/データ窃取/脅迫/公開まで、相応の技術と時間を費やしている。

    もちろん、ニチレイが身代金を支払わなかったとは断定できない。しかし、20万件以上を公開してなおカードを切り続ける姿を見ると、いろいろとお察ししたくなる。

    「20万件晒したぞ!」

    ――それで、いくら儲かった?

    「侵入できても儲からない」が最も怖い

    ランサムウェア対策は「侵入を防ぐ」だけではない。犯罪を経済活動として見れば、「侵入に成功しても儲からない」環境を作ることも防御になる。

    復旧できる/被害を限定できる/注意喚起で二次被害を抑える/恐喝に屈せず事業を続ける。そんな企業が増えれば、攻撃者に残るのは「徒労」である。

    ニチレイには高い授業料とともに、実戦経験という資産が残った。一方、RansomHouseが何を得たのかは分からない。

    恐喝という商売にとって、「頑張って攻撃したのに割に合わなかった」ほど格好の悪い結末もない。

  • 富士通「PHOTON」は鉄道の通勤ラッシュ対策に似ている❓

    富士通「PHOTON」は鉄道の通勤ラッシュ対策に似ている❓

    引用元: 日経XTECHarxiv

    生成AIの性能競争というと、巨大なデータセンターに大量のGPUを並べ、膨大な電力を投入する姿を想像しやすい。

    米国や中国が巨額の資金を投じるなか、日本が同じ方法で正面から競争するのは容易ではない。

    では、GPUを増やすのではなく、同じGPUをもっと効率よく使えないだろうか

    おはこんばんにちは!力学観測研究所のRYOです❗

    富士通が開発した新しいAIアーキテクチャ「PHOTON」は、Transformerの弱点であるメモリ効率の改善を狙った技術です。

    そしてこの技術、少し乱暴に別の世界へ置き換えてみると、日本の大都市圏で毎朝行われている「通勤ラッシュ対策」と妙に似ていませんか?

    Transformerは「記憶」を大量に抱えて走っている

    現在の生成AIは、文章が長くなるほど過去の情報を大量に抱えながら処理する必要があります。そのため、GPUそのものに計算能力があっても、メモリとのデータのやり取りが渋滞して処理速度が落ちていきます。

    PHOTONが狙うのは、この「渋滞」の解消です。

    要するに、「マシンエンジンの馬力はあるのに、道路が渋滞して速度が出ない」ような状態です。

    ※ちなみに道路渋滞とは「巻き込まれる」ものでは無く、「参加」するものである

    PHOTONは、すべての情報を細かいまま抱え続けるのではなく、内容をある程度まとめて整理し、必要なところだけ詳しく扱う仕組みに変えます。

    人間でいえば、長い文章を一字一句すべて覚えておくのではなく、まず「この部分は何の話か」をまとめて覚え、必要になったところだけ細かく思い出すようなイメージです。

    これによって、メモリにかかる負担を大きく減らそうとしています。

    「1000倍」の意味

    ここは注意が必要です。PHOTONはAIを1000倍賢くする技術でも、生成速度を1000倍にする技術というわけではありません。

    研究で示されたのは、主に単位メモリ当たりの処理効率の大幅な向上です。条件によっては従来型Transformerに対し、最大1000倍を超える効率が報告されています。

    つまり、「運ぶトラックを1000倍用意した」という話ではない。

    「道路の使い方を変えた結果、同じ道路から取り出せる輸送能力が桁違いに増えた」と考える方が近い。

    そこで通勤ラッシュ🚃を思い出す

    ここから少しAIを離れてみる。

    大都市の鉄道では、朝夕の通勤時間帯に大量の乗客を限られた線路へ流さなければならない。

    もっとも単純な解決策は、設備そのものを増やすことである。複線なら複々線にする/駅のホームを増やす/車両を増やす。

    もちろん、それができれば強い。

    しかし都市部では土地も費用も限られている。

    そこで鉄道会社は、別の方向へ進化してきた。

    快速特急/通勤特急/特急/区間特急/快速急行/通勤急行/区間急行/準急/区間準急/普通……(どれだけ種別を思いつくねん!)

    列車を目的別に細かく分け、途中駅で追い越し、列車によって停車駅を変え、ときには複数の優等列車で停車駅を分担する千鳥停車まで使う。

    「線路を増やす」のではなく、「今ある線路へどう列車を流すか」を徹底的に工夫する。

    全員を同じ列車に乗せ、すべての駅へ同じようにアクセスさせる必要はない。

    長距離客は速達列車へ/近距離客は普通列車へ/ある駅への需要はA列車で処理し、別の駅への需要はB列車で処理する。

    物理的な線路容量という制約の中で、情報ならぬ「人間」を階層化して流しているともいえます。

    もちろんPHOTONの仕組みと鉄道ダイヤが技術的に同じという話ではありません。

    しかし両者を動かしている力学には、よく似たものがあります。

    「資源を増やす」から「流し方を変える」へ

    生成AIの競争では、大量のGPU/高速なHBM/大規模データセンター/莫大な電力が注目される。

    これは鉄道でいえば、線路を増やす/ホームを増やす/車両を増やす方向である。強力だが、資本が必要になる。

    PHOTONが面白いのは、その手前で問答している。

    「そもそも、そのメモリの使い方は効率的なのか?」

    生成AIの競争では、大量のGPU/高速なHBM/大規模データセンター/莫大な電力といった「物量」が注目されます。

    PHOTONが面白いのは、そこに対して「そもそも、今ある計算資源をもっと効率よく使えないか」と発想を変えている点です。

    鉄道でいえば、線路を増やすのではなく、ダイヤや停車パターンを工夫して今ある線路を使い切る考え方に近い。

    「同じ物量から、どれだけ多くの仕事を取り出せるか」

    米中との物量競争が難しい日本にとって、この方向には大きな意味があります。もちろん、PHOTONが巨大LLMでも同じ効果を維持できるかはまだ未知数です。それでも、計算資源を増やすだけではなく、使い方そのものを変えるという発想は興味深いところです。

    そしてJR東海が反応した(※かもしれない)

    ↑※フィクションです

    しかし、限られた設備の中で大量のものを高速かつ安定して流すという発想だけを取り出してみれば、生成AIと鉄道というまったく違う世界に、似た力が働いているのは面白い。

    新しい技術を見るとき、「何が新しくなったのか」だけを見る必要はない。

    「どこにあった渋滞を、どのような方法で解消したのか」

    そう置き換えてみると、その技術の本当の方向性が少し見えやすくなりますね。

  • AIはSNSやグループチャットから「機密文書」を盗まない❗情報の粒子を集める❗🤖

    AIはSNSやグループチャットから「機密文書」を盗まない❗情報の粒子を集める❗🤖

    引用元:産経新聞

    総務省がLINEヤフーに対し、「LINEポコポコ」などのゲームで利用者を識別する情報など約803万件を利用者に無断で外部へ送信していたとして、行政指導を行った。

    LINEについては以前から情報管理を巡る問題が何度も指摘されている。今回のニュースを見て「やはりLINEは危ない」と思った人も多いかもしれない。

    しかし、今回考えたいのはLINEそのものの安全性は、もちろん、

    会社や組織が「どこまでを情報セキュリティとして考えているのか」となる。

    おはこんばんにちは。力学観測研究所のRYOです。

    表玄関は厳重なのに、勝手口は開いている

    多くの会社では社給PCや社給スマホを厳重に管理しています。USBメモリは禁止、ソフトウェアのインストールも制限、アクセスログを残し、スマートフォンはMDMで管理する。これは当然のことであり、正しい情報セキュリティだと思います。

    社外での会話にも気を遣います。ランチで仕事の話をするときには周囲を確認し、飲み会では酔って余計なことを話さないよう注意する。会社によっては研修でも繰り返し教育されているでしょう。

    なのに、なぜか自分のスマートフォンに入っているグループチャットやSNSになると、急に警戒心が極小になりやすい。

    物流会社なら「貨物が航空保安地域から出た」「○時頃に○○へ到着する」「積み込みが終わった」といった業務連絡まで、社員個人のグループチャットで行われていることがあります。

    一つ一つを見れば、たいした情報ではないように見えるかもしれません。

    しかし本当にそうでしょうか。

    社給PCという表玄関には最新の電子錠と監視カメラを付けているのに、勝手口は開けたまま。その状態で「うちは情報セキュリティに力を入れています」と言われても、少々不思議な話です。

    「みんな使っている」が安全性の根拠になる

    それでも個人のグループチャットが業務に使われる最大の理由は、おそらく「みんな使っているから」です。

    みんなLINEを使っている。今まで大きな問題は起きていない。周りの会社でも使っている。だから大丈夫だろう。

    これは正常性バイアスに近いものではないでしょうか。

    みんながマクドナルドを食べているからといって、マクドナルドが絶対的な主食になるわけではありません。みんながコーラを飲んでいるからといって、水の代わりになるわけでもありません。

    普及していることと、その用途に適していることは別の問題です。

    ところがコミュニケーションツールになると、この二つが混同されやすい。「みんな使っている」が、いつの間にか「業務で使っても大丈夫」に変換されてしまいます。

    AI時代は5W1Hの断片にも価値がある

    ここからが、今回もっとも考えたいところです。

    従来の情報セキュリティでは、顧客名簿、設計図、契約書、パスワードなど、単体で価値を持つ情報をいかに守るかが重視されてきました。

    しかしAIの能力が急速に高まった現在、本当にそれだけで十分なのか?

    例えば「A社」「熊本」「14時」「搬出」「試作品」という五つの単語があったとします。

    一つ一つを見れば、ほとんど意味がありません。しかし同じ会社から長期間にわたり、こうした5W1Hの断片が大量に集まったらどうでしょう。

    誰が、いつ、どこで、何をしているのか。

    人間が何万件、何億件もの情報を読み、関連性を探すのは大変です。しかしAIなら話が変わります。

    大量の断片を比較し、似たパターンを探し、関連する公開情報と照合し、可能性の高い組み合わせを抽出する。最初はバラバラだった情報の点が線になり、やがて面になっていく可能性があります。

    情報は一枚の「機密文書」として漏れる必要すらないのです。

    情報の粒子から「雲」ができる

    量子力学そのものとは違いますが、私はこれを確率的な「雲」のように考えています。

    一回の観測では何も分からない。しかし同じ種類の現象を膨大な回数観測すると、どこに情報が集中しているのかが見えてくる。

    情報分析でも同じように、何億もの断片を集めれば「この会社では、この時期、この場所、この人物の周辺で何かが動いている」という濃淡が現れる可能性があります。

    そこで初めて人間が詳しく調べてもいいし、別のAIに追加分析させてもいい。

    重要なのは、一つの情報から正解を当てる必要がないことです。

    「この座標に何かありそうだ」という雲を見つけられるだけでも、分析する側にとっては大きな収穫になります。

    管理者に必要なのは「その先」を想像する力

    だから筆者は、これからの情報セキュリティで重要になるのは、技術だけではないと思っています。

    管理者が「この情報は機密か?」と考えるだけでは足りない。

    「この情報が別の情報と結び付いたら何になるのか」「この断片が100万件集まったら何が見えるのか」まで想像する必要がある。

    事故が起きていないことは、安全であることの証明ではありません。今まで誰も、その情報を十分な規模で観測していなかっただけ

    LINEが危険💀なのか、Teamsなら安全なのかという話というわけでもない。

    今回のLINEのニュースは、ユーザーが「閉じた世界」だと思い込んでいる場所について、もう一度考えるきっかけにすればいい。

    AIは必ずしも機密文書そのものを必要としない。

    人間が「こんなものに価値はない」と思っている情報の粒子を集め、その間にある力学を読むことができる。

    それが可能になった時代に、情報セキュリティを昔と同じ発想のまま運用していて本当に大丈夫なのでろうか?

  • ミサイル🚀戦争は自分の財布を焼き🔥️👛、ドローン✈戦争は相手の財布を焼く❗️🔥️👛

    ミサイル🚀戦争は自分の財布を焼き🔥️👛、ドローン✈戦争は相手の財布を焼く❗️🔥️👛

    引用元:防衛省「令和8年版防衛白書」

    令和8年版防衛白書は「新しい戦い方」を取り上げ、無人装備の大量運用/AIやサイバー技術による意思決定の高速化/情報戦との連携/長期戦に耐える防衛生産基盤を重視している。

    ウクライナ戦争では、高価な兵器の性能だけでなく、安価な機体を短期間で改良しながら大量に供給できるかが戦闘の継続力を左右している。

    兵器は「高性能なものを長く使う」だけでなく、「失うことを前提に安く作り、次々と更新する」消耗品へ変わり始めている。

    おはこんばんにちは。力学観測研究所のRYOです。

    これまでのミサイル戦闘は、相手へ損害を与えるために自分も高価なミサイルを撃たなければなりませんでした。何億円、場合によってはそれ以上の兵器を撃つたびに、相手の設備だけでなく自分の財布👛️も焼いていたわけです🔥️。

    ところが安価なドローンを大量に送り込む戦いでは、少し違った計算が成り立ちます。攻撃側が比較的安価な機体を送り続ければ、防御側は高価な迎撃弾を使う/電子妨害を続ける/重要施設を停止させる/警戒要員を配置し続けるといった負担を強いられます。

    一機を撃墜するたびに、防御側の方が多くのお金を失うのであれば、狙われているのは施設だけではなく、相手の財布と生産能力です。

    もちろん、ドローンなら何でも安いわけではありません。機体だけでなく、通信網/衛星/カメラ/モーター/半導体/電池/操縦者/AI/電子妨害への対策が必要です。大量に失えば、次の機体を作る工場や部品供給網も欠かせません。

    つまりドローン戦争は、兵器をハイテク化しただけではなく、戦争を製造業と物流の持久戦へ戻したとも言えます。

    ここで出番が増えるのは、東芝や三菱重工のように防衛分野へ名前を出しやすい企業だけではありません。自動車/カメラ/小型モーター/通信機器/ロボット/造船/測位機器/魚群探知機など、日本の民生企業が持つ技術の多くは無人装備や監視システムにも応用できます。

    完成した兵器を作らなくても、センサー/モーター/電池/通信部品を供給するだけで防衛産業の一部になります。これまで軍需産業とは距離があるように見えた企業も、知らないうちに防衛供給網へ近づいているのかもしれません。

    一方、日本の製造業は高品質で長く使える製品を得意としてきました。失うことを前提に、必要十分な性能の機体を安く大量に作り、数か月単位で設計を更新するとなれば、従来とは違う生産思想が求められます。

    百点の兵器を少数作るより、七十点の機体を大量に作って現場の情報からすぐ八十点へ更新する。その速さまで含めて戦闘力になる時代です。

    AIも同じです。自律攻撃を任せるかという倫理問題だけでなく、膨大な映像から対象を探す/攻撃経路を決める/敵の妨害へ対応する/不足する機体や部品を予測するといった判断の高速化に使われます。人間が数時間かけていた判断を数分で終える側が、次の行動でも先手を取ります。

    ただし、兵器が安くなっても戦争による人間の損害が安くなるわけではありません。AIにどこまで判断させるのか/最後に攻撃を決めるのは誰か/誤認や乗っ取りが起きたとき誰が止めるのかという線引きは必要です。

    それでも他国が無人化と大量生産を進めるなか、日本だけが考えることを避けても戦い方は元に戻りません。

    ミサイル🚀戦争は、相手を焼くために自分の財布も焼く!🔥

    ドローン✈戦争は、安価な機体を送り続けることで相手の財布を焼く🔥!

    今後は、高価で高性能な兵器を持っている国ではなく、失った装備を作り直し、修理し、改良しながら供給し続けられる国なのかもしれない。

    防衛白書が示した「新しい戦い方」とは、新兵器の紹介というより、

    戦争を支える産業の設計そのものが変わったという話なのである❗️

    かの石原莞爾はどのような未来を予測していたのか…

  • 円を助け、ユーロをシバく!――日米協調介入に隠れた政治メッセージ

    円を助け、ユーロをシバく!――日米協調介入に隠れた政治メッセージ

    引用元野村証券フィナンシャルタイムズU.S. Department of the Treasury

    円安がついに、日米両政府を動かしました。今回の協調介入で、日本はドルを売って円を買いました。

    おはこんばんにちは!力学観測研究所のRYOです!

    アメリカはドルではなく、ユーロを売って円を買ったと報じられています。

    つまり、円を助けるためにユーロをシバいたのです。

    なぜドルではなくユーロなのか

    アメリカがドルを売れば話は早い。

    しかし、それではアメリカ自身がドル安へ誘導したように見えます。FRBの金融政策ともぶつかりかねません。

    だからユーロを売った。

    円は助ける/ドルは守る/日銀には利上げを押し付けない(内政干渉しない)

    かなり行儀のよい(??)介入です。ただし、行儀がよすぎて不気味でもあります。

    普通のアメリカなら、日本はもっと金利を上げろくらい言ってきそうなものです。

    ところが今回は、日本の金融政策に口を出さず、自分で市場に入りました。

    内政干渉というタブーを踏まず、実弾だけを撃ったのです。

    日本を助けることは、アメリカ自身を守ることでもある

    日本は大量の米国債を持っています。

    円安がさらに進み、

    円安で苦しい!自国ファースト!米国債叩き売りセール!

    となれば、アメリカにとっても困ります。

    日本が米国債を売れば、米国債価格は下がりやすくなり、金利は上がります。住宅ローン/企業の借入/政府の利払いにも響きます。

    もちろん、日本にとっても自傷行為です。

    自分で大量に持っている資産を叩き売れば、自分の資産価値まで落ちます。

    だから米国債売却は、簡単には押せないボタンです。

    でも、押せないボタンほど相手は気にします。

    アメリカから見れば、

    円は助ける。だから米国債には触らないでくれ

    という意味もあったのでしょう。

    日本を救ったというより、日本がキレる前に盤面を整えた。

    アメリカは「キレた日本」を知っていますからね。

    なぜユーロが巻き込まれたのか

    問題はここです。

    ドルを売れない事情は分かる。

    では、なぜユーロだったのか。

    実務的には、流動性が高く、アメリカが保有する外貨の中でも使いやすかった。それだけかもしれません。

    ただ、今の国際情勢を見ると、少し意味深です。

    イラン戦争をめぐり、欧州はアメリカに冷ややかな視線を送っています。

    アメリカから見れば、

    負担はあまり負わないのに、横から正論だけ言ってくる

    と映っていても不思議ではありません。

    そこでユーロを売り、円を買う。

    日本には恩を売る/欧州には通貨安圧力/ドルは守る。

    欧州への嫌がらせが主目的だったと断定はできません。

    ただし、その副作用を知らずにやったとも考えにくい。

    合法的な嫌がらせというより、合法的な含み笑いのようなもの。

    日米同盟というより、互いに急所を握る関係

    今回の介入は、

    日米は同盟国だから助け合った?

    だけでは説明が足りません。

    日本は米国債を大量に持っている。

    アメリカはドルと金融市場を握っている。

    お互い、相手を傷つける手段を持っています。

    だから相手を壊さない方法を選んだ。

    これが今回の力学でしょう。

    日本は円を守りたい。

    アメリカはドルと米国債を守りたい。

    そこでユーロが売られた。

    欧州からすれば、なぜウチがシバかれているのか?

    となります。

    アメリカは、おそらくこう答えます。

    「日本を助けただけだ。市場に聞いてくれ」

    為替市場は、言葉を使わない外交の舞台

    為替介入は、ただ通貨を売買するだけではありません。

    何を売り/何を買ったか

    その組み合わせ自体が政治メッセージになります。

    今回の介入は、円を助けました。

    同時にドルを守り/米国債を守り/日本に恩を売りユーロをシバいた。

    一回の取引に、日米同盟/欧米関係/イラン戦争/市場心理まで折り畳まれている、ように観測できる。

    政治ドラマ的作品なら、財務省の地下会議室で世界地図を囲みながら決めている場面です。

    誰も本音を語らず売られた通貨と買われた通貨が、如何にもな外交文書になる。

  • 首都が無いのに副首都法というパワーワード爆誕❗京都困惑❓

    首都が無いのに副首都法というパワーワード爆誕❗京都困惑❓

    引用元:NIKKEI.COM 京都府の西脇知事、副首都指定「手を上げるつもりはない」

    おはこんばんにちは!力学観測研究所のRYOです!

    そもそも日本には「東京を首都とする」と明記した法律がない。それでも特に問題なく国は回ってきた。

    ところが今回、首都を明確に決めないまま、先に「副首都とは何か」を法律で決めてしまった。

    このまま首都を決めない方針なら、とりあえず東京を「筆頭副首都」にしてはどうか?

    今回は、旧古都経験者神話クラス✨の代表地域の緊急会議となります。

    ※内容はフィクションです。

    京都「副首都制定法案どすか?」

    東京「そうですね」

    京都「そもそも、東京はんの立ち位置はなんでしゃろ」

    東京「ま、まあ、国会、内閣、最高裁もありますし・・」

    京都「で?」

    東京「首都法が成立していない以上、とりあえず東京が副首都筆頭で!」

    京都「ま、君が知らぬ間に勝手に首都ヅラしてきたわけやからねぇ」

    京都「東京君が副首都筆頭に異議はないわ」

    奈良「京都君、調子に乗り過ぎやで」

    大阪「じゃあ、うちも副首都に名乗ろうかな」

    京都「まあ、都の伝統として東京君に副首都筆頭を任せよう、大阪君も立ち位置的に申し分ないわな」

    奈良「だ~か~ら~、なんで京都君が仕切ってるの?」

    京都「まあまあ奈良パイセン~あなたは古都の別格なので名誉首都で」

    京都「ま、相談役みたいなもんですなあ」

    奈良「いや、そんなんじゃなくて京都君、君の暴走を止めにきただけだよ」

    淡路島「・・・」

    京都「とりあえず、都の座はワシやな。東京君は江戸府でええやろ」

    東京「ええ、もう江戸府でいいですよ。話を進めましょう」

    大阪「本題は首都機能のバックアップやね」

    江戸府「そうそう、国家機能に冗長性を持たせましょう」

    大阪「以前からお話の通り、東京の代替となりうる都市としての計画書ですわ」

    江戸府「ええ、大阪君とは議論は進んでいたし、話は早いですね」

    大阪「他の都市も手を挙げてくるし、議論の活発化は良いことですわ」

    京都「ま、うちは副首都なんて恥ずかしい肩書はちょっと・・」

    江戸府「ま、まあ京都君、そのうち陛下には京都御所へお住まいを移されて京都君の復権を・・」

    京都「天皇はんは江戸城では息苦しそうですしなあ」

    奈良「京都君、そもそも君は真の国生みルーツちゃうやろ」

    江戸府・大阪「(副首都構想の話を進めたいなあ・・)」

    淡路島「ふ~ん、国生みねぇ~・・」

    大阪「京都君、奈良君、君らがマウント取り合うから淡路島君が目覚めたやろ」

    江戸府「近畿地方は神話レベルまで遡るからややこしいなあ💦」

    大坂(古い方)「淡路島君、君はややこしいから寝ていてくれないか」

    大坂(古い方)「近畿圏は近畿圏、首都圏は首都圏でそのまま江戸府周辺で固定で」

    江戸府「では心機一転、江戸府として副首都筆頭で行きます」

    大阪「なんか、東京君名前が変わったけどやはり格は落ちんな」

    浦安市「・・・」

    浦安市「これでうちはTOKYO市に名称変更できるよね!前代未聞のローマ字市名!」

    大阪「結局君がタナボタやな」江戸府「」

    政府「お前ら落ち着け!」

    とりあえず、首都決めないのが日本らしいですね

  • NHK受信料値上げ見送り❓ いや、値段が上がっているのは制度摩擦なのだ❗

    NHK受信料値上げ見送り❓ いや、値段が上がっているのは制度摩擦なのだ❗

    引用元:スポニチアネックス取材班

    おはこんばんにちは!力学観測研究所のRYOです!

    NHKの井上樹彦会長が、受信料の値上げについて「現時点では検討していない」と述べました。

    古賀信行経営委員長が、個人的な見解として「本当は受信料を値上げすべきだと思っている」と発言したことを受けての回答です。

    NHKは2023年10月に受信料を1割値下げしました。現在の経営計画も、その水準を維持することを前提としています。

    これだけを見れば、

    「とりあえず、すぐに値上げされるわけではないのだな」

    で終わる話かもしれません。

    ですが、今回本当に観測したいのは金額そのものではありません。

    受信料が上がるかどうかより先に、

    NHKを支えてきた制度と、令和の情報社会との摩擦がどれほど大きくなっているか、そこを見ておきたいのです。

    NHKの番組が面白いか/報道姿勢が正しいか/職員の給与が高いか

    今回は、そこを主題にしない。

    ※他人の給料なんて気にしたらだめだよ!

    もっと根元にある、

    かつて合理的だった制度が、時代の変化によって説明しにくくなっていく過程

    を観測してみたい。

    受信料の値段は上がっていない。

    しかし、制度摩擦は確実に上がっているのだ!


    放送法64条は、最初から悪い制度だったのか

    現在の放送法64条は、NHKの放送を受信できる設備を設置した者に対して、受信契約の締結を求めています。

    ラジオ放送だけを受信できる設備などは除外されますが、基本構造はシンプルです。

    受信できる設備を持つ→NHKと契約する

    現在の感覚で眺めれば、

    「見ていないのに、なぜ払うのか」という反発が出るのは当然でしょう。

    ただし、放送法が制定された1950年当時から不合理だったと決めつけるのも違います。

    全国へ放送網を広げるには、莫大な設備投資が必要でした。

    災害情報/政治/教育/文化を、全国へ同時に届ける手段も限られていた。

    政府予算や企業広告だけに依存すれば、政治やスポンサーの影響を受けやすくなるという問題もあります。

    そこで、受信者が広く費用を負担する。

    NHKは、その資金で全国放送網を維持する。

    当時としては、一本の筋が通っていたのです。

    制度が悪かったわけではない。

    制度が作られた時代と、今の時代が違いすぎるのだ!


    社会は網状になった/制度は一本線のまま残った

    令和の今、災害情報を伝えるのはNHKだけではありません。

    民放/ラジオ/ABEMAなどのネット放送/自治体サイト/官公庁の配信/ニュースアプリ/SNS

    複数の経路が同時に動きます。

    最近の熊本地震でも、ABEMAは関連情報や政府発表を継続的に配信しました。通常のニュースチャンネルに加えて、緊急時には記者会見などを長時間流す体制もある。

    衆議院と参議院も、審議映像を直接インターネットで配信しています。

    国会中継は、NHKを経由しなければ見られない情報ではなくなりました。

    もちろん、NHKには今も強みがあります。

    全国の放送局網/地上波/衛星/ラジオ/取材体制/字幕/手話/地域情報

    インターネット回線が混雑した場合にも、地上波やラジオが情報経路として残る。その冗長性は重要です。

    だから、

    「ABEMAがあるからNHKはいらない」

    という単純な話ではない。問題はそこではありません。

    公共情報を届ける経路が多元化した後も、公共性そのものがNHK一社に帰属するかのような制度説明を続けられるのか

    という話です。

    昭和は一本線だった→令和は網状になった。

    それでも負担制度の根元には、

    受信設備→受信契約

    という一本線が残っています。

    ここに摩擦が生まれる。


    公共性は必要だ/しかしNHKだけの専売特許ではない

    災害報道/気象情報/国会中継/政見放送/選挙速報

    これらには高い公共性があります。

    今後も、国民へ確実に届ける必要があるでしょう。

    しかし、

    公共性の高い情報が必要であること

    と、

    それをNHKという巨大組織が一括して担わなければならないこと

    は同義ではありません。

    国会審議なら、国会が一次映像を直接公開できます。

    気象情報なら気象庁/避難情報なら自治体が、原情報を公開できる。

    政見放送についても、選挙管理委員会が公平な条件を定めたうえで、NHK/民放/ネット放送へ配信枠を発注する方法が考えられます。

    災害時には、一定の要件を満たした複数の事業者へ、同じ一次情報を同時配信する。

    一社へ集中させるより、経路を多重化した方が災害には強い。

    入札で最安値の一社へ丸投げする必要もありません。

    到達範囲/通信障害への耐性/字幕/手話/多言語/地域別情報/アーカイブ保存

    こうした条件を満たす複数社と契約すればよい。

    ただし、ここには一つ注意点があります。

    国家自身がニュースの編集や評価まで行う「国営ニュース」にしてはいけない。

    国家が出すべきなのは一次情報です。

    それを検証/批判/解説するのは、独立した報道機関でなければならない。

    一次情報の公開と、ジャーナリズムは分ける必要があります。

    ※ただし、一次情報は国会や行政側も自ら出せる!

    公共性とは組織名ではない。

    正確性/公平性/到達性/継続性という機能なのだ!


    朝ドラや大河を見るなら、受信料は払うべき

    ここで、NHK批判側にも一つ言いたい。

    朝ドラや大河ドラマを毎週見ている。

    紅白歌合戦やスポーツ中継も楽しむ。

    出演者や物語をSNSで話題にする。

    それなのに、

    「NHKには一円も払いたくない」

    というのも筋が通らない。見ているなら払おうよ。

    コンテンツの制作には、当然お金💴がかかります。

    利用した人が対価を負担することまで否定すれば、民間の動画配信サービスも映画館も新聞も成立しない。

    ただし、見た人が払うべきだという話と、

    受信できる設備を持つ人全体へ包括契約を求める話

    は別です。

    ここを混ぜてはいけない。

    利用者の負担責任を認めても、放送法64条を中心とした現在の制度が、自動的に正当化されるわけではありません。

    むしろスクランブル化/一部契約制を含め、

    見た人が払う仕組み

    を検討する方が自然ではないか。

    そう思うよね!


    災害報道と大河ドラマは、同じ料金箱でなければならないのか

    現在の受信料制度は、

    災害報道/教育/地域情報/国会中継/ドラマ/音楽/スポーツ/バラエティー、これらを、大きな一つの🎬に入れています。

    そのため、災害報道の必要性を語ると、娯楽番組まで含むNHK全体の受信料制度が正当化される。

    逆に娯楽番組への批判が強まると、災害報道や地域放送まで不要であるかのような議論になる。

    本当は、分けて考えられるはずです。

    公共報道/防災/教育などを基礎サービスとして残す。

    ドラマ/音楽/スポーツなどは、契約型やスクランブル放送も検討する。

    公共部門と娯楽部門の会計を分ける。

    制度の選択肢はいくつもあります。

    ところが現在は、

    「全部まとめてNHK」という制度が先に存在しています。

    そして、その制度を維持するために説明が組み立てられているように見える。

    公共性があるから全部必要なのか。

    全部を維持したいから、公共性を前面に出しているのか。

    この順序は、一度整理した方がよい。


    非営利のNHK/市場で動く株式会社群

    NHK本体は、放送法に基づく特殊法人です。

    法律上も、NHKは業務を行う際に営利を目的としてはならないと定められています。

    その一方で、放送法はNHKが認可を受け、子会社へ出資する仕組みも認めています。

    現在のNHKグループには、

    番組制作/映像販売/権利ビジネス/イベント/展覧会/商品化/海外販売

    こうした事業を担う株式会社があります。

    例えばNHKエンタープライズは、番組制作だけでなく、映像・音声コンテンツの販売/著作権の管理と販売/国際市場でのコンテンツ取引などを事業として掲げています。

    NHKプロモーションも、展覧会/コンサート/イベント/ライセンス事業などを行っています。

    これらの事業が違法だという話ではありません。

    株式会社に分ける合理性もある。

    専門性/機動性/外部取引/事業別採算/リスク分離

    企業経営としては理解できます。

    しかし、国民側から見ると奇妙な非対称が生まれる。

    受信料を求める時は「一つの公共放送」

    事業を展開する時は「複数の株式会社」

    受信料は一体/経営は分散

    ここが、制度摩擦の大きな発生源です。


    子会社というShadow

    力学観測研究所では、

    物事の表に現れにくい裏面/制度が抱えきれない機能/合理化によって別の場所へ移された矛盾を、

    Shadow

    として観測したい。

    NHKの子会社群は、複数の意味でShadowになっている。

    NHK本体が表で掲げるのは、

    公共性/非営利/全国民のための放送。

    一方で子会社群が引き受けるのは、

    商業性/収益性/商品化/販売/イベント/市場競争

    営利性が消えたのではない。

    本体の外側へ配置されている。

    利益を得る場面では、NHKブランド/番組資産/グループの信用を活用できる。

    しかし責任や会計を問われた時には、

    「別法人です」

    と境界を引くことも可能になる。

    利益の時はグループ。説明責任の時は別法人。

    そう見えてしまえば、国民の不信感は強くなるでしょう。

    子会社が悪なのではない。問題は、

    子会社を含めたNHKグループ全体が、受信料制度との関係を一つの姿として説明できているかである。


    必要な仕事なら、NHK本体へ組み込めばよい

    ここで、一つの考え方が出てきます。

    NHKの公共放送を維持するために絶対必要な仕事なら、総務大臣や国会の監督を受けるNHK本体の業務として組み込めばよいのではないか。

    本体の中で行う。

    受信料会計の中で費用を示す。その必要性を国民へ説明する。

    その方が構造は明快です。

    逆に、株式会社でなければできない商業事業なら、受信料会計との境界を明確にする。

    NHKブランドや番組資産を使用するなら、適正な対価を設定する。

    利益が出た時の還元方法も示す。

    赤字になった時だけ、受信料で支えることがないようにする。

    公共部門なら本体へ。

    商業部門なら市場へ。

    どちらにも分類できない中間領域が増えるほど、Shadowは濃くなります。

    国民には放送法64条で、包括的な負担を求める。

    それならNHK側にも、グループ全体を包括的に説明する責任があるはずです。


    放送法64条というParadigm Ghost

    Paradigm Ghostとは、

    過去の時代には合理的だった前提が制度へ固定され、社会が変化した後も現在の選択を拘束し続ける状態です。

    NHK受信料制度を支えた前提は分かりやすい。

    テレビ/ラジオは国民共通の情報インフラ。

    公共情報を全国へ届けられる主体は限られている。

    受信設備を持つ人は、公共放送の受益者になる。

    だから、受信者全体でNHKを支える。

    しかし現在は、情報端末も多様化しました。

    公共情報の発信者も増えた。

    国会や行政機関も、一次情報を直接配信できる。

    民間放送も、災害時には公共的役割を果たす。

    コンテンツは、見たいものを選び/契約して見る時代になりました。

    社会の前提は変わった。

    それでも制度の根元には、

    受信設備を持つ→NHK全体を支える

    という古い一本線が残っています。

    これがParadigm Ghostです。そして、その制度が抱えきれない商業性/機動性/収益性を、子会社群がShadowとして処理する。

    Paradigm GhostShadowは、別々に存在しているのではない。

    一本の線でつながっているのだ!

    制度疲弊とは、制度が突然壊れることではない。

    制度を説明するために例外/補助線/別法人が増え、全体像が見えにくくなる状態でもあります。


    NHKを守る前に、何を公共機能として守るのか

    NHKを廃止すれば、すべて解決するとは思いません。

    全国の取材網/地域放送/ラジオ/災害時の地上波/教育/文化記録

    失えば、簡単には取り戻せない機能も多い。

    一方で、現在の組織と受信料制度を丸ごと維持することだけが、公共性を守る方法でもありません。

    議論の順番を変える必要があります。

    まず、守るべき公共機能を定義する。

    災害/気象/選挙/国会/地域/教育/文化保存

    次に、最適な提供主体を選ぶ。

    NHK/民放/ネット放送/官公庁/自治体/複数事業者への委託

    その上で、費用負担を決める。

    受信料/税/公費委託/契約料/複合方式

    今は、順番が逆になっているように見えます。

    先にNHKという巨大組織がある。

    その組織全体を維持するために、公共性が説明されている。

    本来は、公共性から制度を設計するべきであり、既存組織から公共性を逆算するべきではない。


    上がっているのは受信料ではない

    NHK会長は、現時点では受信料の値上げを検討していないと述べました。

    当面は、金額が動かないのかもしれません。

    ですが、

    公共性の多元化/ネット配信の普及/娯楽番組との一括負担/スクランブル化問題/営利子会社群/放送法64条

    これらの間に生じる摩擦は、むしろ着実に大きくなっています。

    だから今回のニュースも、

    「値上げするのか/しないのか」という話だけで終わらせるのは惜しいのです。

    問うべきは金額ではない。

    何を公共として残すのか。誰が届けるのか。誰が、どこまで負担するのか。

    子会社群は何のために存在し、利益と責任はどこへ帰属するのか。

    放送法64条は、現在のNHKグループ全体を支える根拠として、今も十分なのか。

    そこまで踏み込んで初めて、この問題の全体像が見えてくるはずです。

    受信料の値上げは、ひとまず見送られた。だが、

    上がっているのは値段ではない。制度と現実の摩擦なのだ

  • AI関連株、世界同時安「AIは儲かる」から「AIは回収できるのか❓」へ

    AI関連株、世界同時安「AIは儲かる」から「AIは回収できるのか❓」へ

    引用元:三井住友DSアセットマネジメント 市川レポート

    下落が続くAI・半導体関連株をどう考えるか

    世界の株式市場では、AI・半導体関連株の下落が続いている。

    背景には、ハイパースケーラーによる巨額設備投資への懸念や、中国メモリー企業の台頭、投資マネーの調整など複数の要因がある。

    市場は「AIは成長するか」ではなく、「その投資を本当に回収できるのか」に視点を変えている。

    おはこんばんにちは。力学観測研究所のRYOです。

    2025年はAI関連への投資が一気に加熱🔥しました。

    GPUはもちろん、AIサーバー向けSSDやHDDまで価格が上昇し、データセンター建設ラッシュによってメモリー需要は急拡大しました。

    ※お陰様でメモリー増設がお気軽にできないぞ❗💢

    日本では円安も重なり、パソコンやiPhoneまで「高級品」と感じる価格帯になったことを覚えている人も多いでしょう。

    当時の市場を少し極端に表現するなら「AI関連なら何でもよかった」という空気が確かにありました。もちろん企業ごとの差はありましたが、AIという言葉そのものが市場から高く評価されていた時代でしたね。

    しかし2026年に入ると、少し様子が変わってきました。AIが不要になったわけではなく、むしろ今後もAIを活用する企業は増えるでしょう。変わったのは、市場が見つめ直し始めた場所。

    2025年までは、AIを動かすための設備へ投資すること自体が評価されていました。GPUを買う、データセンターを建てる、メモリーを増設する。とにかくAIを動かせる環境を整えることが最優先だったのです。しかしAIは本来、目的ではありません。利益を生み出すための手段に過ぎないもの。

    市場もようやく、「この設備投資は何年で回収できるのか」「AIによって利益は本当に増えるのか」「何兆円の投資に見合う収益を生み出せるのか」という、ごく当たり前の企業経営へ視線を向け始めました。

    考えてみれば、これはAIだけの話ではありません。鉄道も、高速道路も、インターネットも、最初は「整備すること」そのものが目的になった時代がありました。しかしインフラが整えば、次に問われるのは「そのインフラを使って何を生み出すのか」です。AIもようやく、その段階へ入ったと言える。

    ネットでは「むしゃくしゃしていた。誰でもよかった」というミームがあるやん?

    ※或いは、「むしゃむしゃしていた。今は反芻している🐮」等。。

    少し乱暴な例えですが、2025年の市場は「AI関連なら何でもよかった」という状態だったようにも見えます。そして2026年、市場は冷静さを取り戻し始めました。「今は採算を見ている」そんな一言で表現できるほど、市場は次の段階へ進み始めているのかもしれません。AIブームが終わったのではありません。AIブームは、「設備を作る時代」から「設備で利益を生む時代」へ進化したのである❗

    AI🤖「メシは電気で良いです」

  • 南鳥島のレアアースは、日本を変える資源なのか❓

    南鳥島のレアアースは、日本を変える資源なのか❓

    引用元:reuters.com

    南鳥島沖で採取した深海底レアアース泥の分析が進み、中・重希土類が全体の約54%を占めることが確認された。2027年に大規模試験採掘、2028年に事業性評価を予定している。日本のレアアース自給への期待が高まっている。

    おはこんばんにちは。力学観測研究所のRYOです。

    ニュースだけを見ると、

    「日本がレアアース大国になる」というのある話に見えます。

    もちろん、もし商業化に成功すれば、日本の経済安全保障にとって非常に大きな意味を持つでしょう。

    しかし、このニュースで最も重要なのは、

    「本当に中国より安く作れるのか?」

    レアアースは掘れば終わりではありません。

    採掘した鉱石や泥から目的の元素だけを取り出す精製工程では、多くの薬品やエネルギーを使います。

    鉱床によってはトリウムなど放射性元素を伴うこともあり、廃液や副産物の管理も必要になります。

    つまり、採掘よりも精製の方が難しい産業とも言えます。

    中国が長年レアアース市場で圧倒的な競争力を持ってきた理由の一つとして、豊富な資源/巨大な国内需要/精製設備への継続投資/比較的低い人件費/環境・廃棄物対策コストが欧米や日本より低かった時期が長かったことなどが挙げられます。

    逆に日本では、同じ品質のレアアースを生産するとしても、労働安全や環境保全、廃棄物処理まで含めれば当然コストは高くなります。

    だからこそ、「日本にも資源がある(かもしれない)」だけでは十分ではありません。本当に重要なのは、採算が合うのか、世界価格と競争できるのか、あるいは多少高くても「国内で調達できる保険」として価値を持つのかという点です。

    今回のニュースを見て、南鳥島のレアアースは「中国に勝てる資源」なのではなく、「中国以外にも調達先がある」という選択肢そのものに価値がある資源なのではないかと思いました。

    資源は掘り出した瞬間に価値を持つのではありません。「いざとなれば他から調達できる」と相手に思わせた瞬間から、外交や価格交渉のカードとして価値を持ち始めます。

    その意味では、南鳥島のレアアースは鉱物資源であると同時に、日本の経済安全保障を支える「交渉力」という資源にもなり得るのかもしれません。

    日本の製造業「レアアース無くてもなんとかしてやったぜ!✨」

  • 値上げせずに耐えている企業はなぜ耐えられるのか?

    値上げせずに耐えている企業はなぜ耐えられるのか?

    引用元:日本経済新聞

    円安加速、一時164円に迫る 中東緊迫でブレント原油100ドル超え

    インフレへの警戒から米国の早期利上げ観測が高まり、1ドル=163円台後半まで円安・ドル高が進んだ。中東情勢の緊迫で原油価格が高騰し、国際指標の北海ブレント先物の期近物は一時1バレル102ドルをつけた。

    おはこんばにちは。力学観測研究所のRYOです。
    1ドル163円台、原油は1バレル100ドル超※2026年7月24日現在

    輸入企業や小売店にとっては、仕入れ値だけでなく、輸送費、包装資材、電気代、倉庫代まで一斉に上がる局面です。

    それでもスーパーやコンビニに行けば、商品はいつも通り棚に並び、昨日まで200円だったものが翌朝いきなり300円になるわけでもありません。

    もちろん、値上げや内容量の削減に「これは少し狡くないか」と思う商品もあります。セブン-イレブンのように、消費者から疑いの目を向けられがちな企業もあるでしょう。※ステルス値上げってやつね・・

    ただ、それを差し引いても、現在の輸入企業や小売店はかなり頑張っています。

    為替予約で急激な変動を抑え、仕入先と交渉し、物流を効率化し、PB商品を組み替え、ときには自社の利益を削って価格上昇を遅らせている。

    消費者の目には、値上げした瞬間だけが見えます。

    しかし、その値上げに至るまで半年、あるいは一年耐えていた時間は見えません。

    「また値上げか」ともやっとなる前に、この円安と原油高の中で毎日商品を輸入し、運び、店頭に並べ続けている企業にも目を向けたい。

    日本の生活は政府や日本銀行だけで守られているのではなく、為替と資源価格の波を最前線で受け止めている、無数の輸入企業、物流会社、小売店によっても支えられています。つまり、企業こそ最前線に立っている!

    今は、値上げを批判するだけでなく、

    「この状況で、よくここまで耐えてくれている」

    応援してもよい局面ではないでしょうか?

    上げ底、ラベルによる商品ボリューム偽装、内容量を減らして値段は据え置き、酷い場合は新製品!といいつつほぼ同じ商品が名前を変えつつ2割くらい値上がりしているだけ・・やりたい放題・いい気分♪な小売業界もあるかもしれないね!

  • カロリーメイト値上げ❗「な、なにー⁉️」……と思ったけれど

    カロリーメイト値上げ❗「な、なにー⁉️」……と思ったけれど

    引用元:日本経済新聞
    大塚製薬「カロリーメイト」など3年ぶり値上げ 11月から

    大塚製薬は、カロリーメイトやソイジョイなど31製品を2026年11月から値上げする。カロリーメイトのブロック4本入りは、税抜220円から250円へ。

    おはこんばんにちは、力学観測研究所のRYOです。

    大塚製薬が、カロリーメイトやソイジョイなどを2026年11月から値上げするそうです。

    カロリーメイトのブロック4本入りは、税抜220円から250円へ。

    「な、なにー⁉️」

    と、一瞬思わない?でも、最近いつカロリーメイトを食べただろうか?・・

    いや~全く思い出せない!

    有名であることと、必要であることは違う

    カロリーメイトは、誰もが知っている商品です。

    しかし、知名度の高さと生活必需性は必ずしも一致しません。

    値上げのニュースになると、その商品を普段買っていない人まで反応します。

    長年存在している有名商品が値上げすると、社会全体の物価がまた一段上がったように感じるからでしょうね。

    ところが、自分の消費行動を振り返ると、実際の家計への影響はほとんどない。

    今回のニュースで私が失ったものは、カロリーメイトを安く買う機会ではなく、

    「自分はカロリーメイトを必要としている」という、ぼんやりとした思い込み(通常思考のファントム力学)です。

    有名商品と愛用品は、似ているようでまったく違う。

    日常生活から消えてもさほど困らない微妙な立ち位置、

    それがカロリーメイトだ!

  • 資本主義において需要と供給は善悪ではなく力学で生まれるのだ!

    資本主義において需要と供給は善悪ではなく力学で生まれるのだ!

    おはこんばんにちは、力学観測研究所のRYOです。

    今回は、ニチレイがサイバー攻撃を受け、ランサムウェア集団「ランサムハウス」が犯行声明を出したというニュースです。

    ニュース概要
    ニチレイがサイバー攻撃を受けた問題で、ランサムウェア集団「ランサムハウス」がダークウェブ上で犯行声明を公開した。 同集団は機密データを盗み出し、公開をちらつかせて企業へ身代金を要求する「二重脅迫」を特徴としている。 サイバー攻撃は企業活動だけでなく、セキュリティや保険市場にも大きな影響を与えている。

    もちろん、サイバー攻撃そのものは犯罪であり、被害企業や取引先へ大きな損害を与える行為です。これは擁護の余地がありません。
    こういう奴らは地獄へ墜ちろ!とけっこう本気で思う・・

    しかし、興味を持ったのは別の点。

    それは、「需要があるところには供給が生まれる」という資本主義の力学です。

    サイバー攻撃が増えれば、

    • セキュリティソフト会社
    • セキュリティコンサルティング会社
    • SOC(監視サービス)
    • データバックアップ事業者
    • サイバー保険会社

    といった企業の需要が高まります。

    一方で、警察や消防は少し立場が異なります。

    警察は犯罪が起きないことが理想です。

    消防は火災が起きないことが理想です。

    つまり、公的機関は「需要そのものが減ること」が本来の成功と言えます。

    しかし民間企業は違います。

    もちろん事故や犯罪が起きない社会が望ましいことは大前提ですが、「万が一に備える」という需要が存在する限り、それに応える商品やサービスが生まれます。

    これは善悪の問題ではなく、市場経済が持つ自然な力学です。

    ブラックユーモア的に表現するなら、

    クラッカーが「データを盗んだぞ!」

    その横でセキュリティ会社が「このような攻撃への対策をご提案します。」

    さらに保険会社が「そんな時のためにサイバー保険はいかがですか?」

    そして企業担当者だけが頭を抱える。

    もちろん現実には、それぞれ全く別の立場で社会を支える存在です。

    それでも結果だけを見ると、「攻撃」「防御」「保険」という市場が一つの循環を形成しているように見えるのも事実でしょう。

    私はこうした現象を見るたび、「資本主義とは需要があるところへ供給が集まるシステムなのだ」と感じます。

    このような犯罪を肯定するつもりは一切ありません。

    しかし、社会の出来事を善悪だけで切り分けるのではなく、「なぜその産業が存在し、なぜその市場が成長するのか」という視点で眺めると、また違った力学が見えてきます。

    これからも力学観測研究所では、社会を動かしている“力学”を観測していきたいと思います。

    ※もちろん利害関係が一致した打ち出の小槌グループじゃないよ!

  • 「京大らしい騒動」の先に見えるもの

    「京大らしい騒動」の先に見えるもの

    おはこんばんにちは。力学観測研究所のRYOです。

    今回の京都大学総長選考のニュース、

    「いかにも京大らしい」ですね~

    引用元:京都大学「異例の総長選考」が波紋、教職員投票で「3位」が新総長に…教員ら反発「なぜ説明がない」

    ニュース要約っぽいもの

    ・京都大学の次期総長選考で、教職員による意向調査で3位だった立川康人氏が総長に選出された。
    ・教員や学生らは、選考過程の透明性や説明不足を問題視し、抗議集会を開催した。
    ・「意向調査」と最終決定との関係や、大学ガバナンスのあり方が議論となっている。

    教職員の意向調査と異なる結果になり、それに対して教員や学生が抗議集会を開く。

    大学の自治や自由の学風を重んじてきた京都大学だからこそ、このような光景になるのでしょう。

    もちろん、教員側には様々な立場や思惑があると思います。(大人の事情。。)

    制度そのものへの問題提起なのか、選考結果への異議なのか、それとも別の考えがあるのか。

    外から見える情報だけで断定することはできません。

    一方で、私が少し応援したくなるのは学生です。

    もし学生の中に、

    「なぜこのような判断になったのだろう。」

    「制度として本当にこれで良いのだろうか。」

    そんな純粋な疑問を持っている人がいるなら、その姿勢はとても大切だと思います。

    社会に出ると、

    「決まったことだから。」

    「そういうものだから。」

    という言葉だけで済まされる場面が少なくありません。

    しかし、本当に成長する人は、その一歩手前で立ち止まり、

    「なぜ?」

    と問いを立てます。

    この問いに必ず一つの正解があるとは限りません。

    だからこそ、自分なりに考え、制度を調べ、人と議論すること自体に価値があります。

    このニュースで一番興味を持ったのは総長が誰になったかではありません。(総長って、○走○みたいな響き)

    その出来事をきっかけに、

    「なぜそうなったのか。」

    自発的に考え始めた学生がいるかもしれない、ということです。

    大学は知識を学ぶ場所ですが、それだけではありません。

    組織の仕組み、人間関係、意思決定、利害関係。

    そうした「社会の力学」を観察できる場所でもあります。

    もし今回の出来事が、誰か一人でも社会の仕組みを考えるきっかけになったのなら、それは大学という場にとって決して無駄な出来事ではないのかもしれません。

    ※3名とも私は存じ上げない人物ですよ!

  • ベインキャピタルはなぜ「一番おいしいところ」で去れたのか~キオクシアの株価心電図の真相~

    ベインキャピタルはなぜ「一番おいしいところ」で去れたのか~キオクシアの株価心電図の真相~

    〜キオクシアではなく、「出口戦略」に注目してみる〜

    おはこんばんにちは。

    力学観測研究所のRYOです。

    引用元:Bain Capital exits Kioxia after chip deal yields big returns

    ニュース要約

    ベインキャピタルが、保有していたキオクシア株をすべて売却したことが明らかになった。
    2018年に東芝メモリ(現キオクシア)へ投資して以来、AIブームによる株価上昇を経て、投資案件としては歴史的な成功例の一つになったと報じられている。

    今回注目したいのは、キオクシアそのものではなく、「ベインキャピタルの出口戦略(つまり、逃げ切りの巧さ)」です。

    皆さんは「キオクシア」という会社をご存じでしょうか。

    一般の方にはあまり馴染みがないかもしれません。

    しかし、日本経済新聞を読まれる方や、パソコン・半導体に興味がある方なら、一度は名前を見たことがあると思います。
    私のメインパソコンのDドライブにもキオクシア製のSSDを追加しています。

    キオクシアは、東芝メモリを前身とするNANDフラッシュメモリメーカーです。

    SSDやスマートフォンなど、私たちの身近な製品にも使われている記憶媒体を製造しています。

    約1年半前に東京証券取引所へ上場し、その後、生成AIブームという強力な追い風を受けました。

    AIが普及すればするほど、大量のデータを保存・読み出しする高速な記憶媒体が必要になります。

    その期待から、キオクシアは市場の主役の一社となりました。

    売買代金は膨らみ、市場全体がお祭りのような熱気に包まれます。

    「AI関連だから、まだまだ上がる。」

    そんな期待が株価を押し上げていきました。祭りだわっしょい!

    ところが、どんな相場にも終わりはあります。

    そこで私が注目したのが、キオクシアの大株主だったベインキャピタルです。

    ベインキャピタルは2018年、東芝メモリ買収を主導した投資ファンドです。

    そして市場が最も盛り上がっていた局面で保有株を段階的売却し、最終的にはすべて手放しました。

    もちろん、その後に起こる特許訴訟や株価急落まで正確に予測していたとは思いません。

    しかし結果だけを見ると、

    「一番おいしいところで利益を確定した」

    ように見えます。

    ですが、私は少し違う見方をしています。

    多くの個人投資家は、

    「もっと上がるかもしれない。」

    「最高値で売りたい。」

    と考えます。※皆そうだよね!ワシもやで!

    一方、投資ファンドの仕事は少し違います。

    彼らの目的は、

    株価の最高値を当てることではありません。

    市場が十分に盛り上がり、

    大量の株式を無理なく市場へ受け渡せるタイミングを見極めることです。

    つまり、

    株価ではなく、市場全体の熱量を見ている。

    そんな印象を私は受けました。

    ニュースでは、

    「キオクシア急落」

    「AI関連株が失速」

    といった見出しが並びます。

    もちろん、それも事実です。

    しかし、少し視点を変えると、

    巨大な投資ファンドは、どのように利益を確定し、市場から退出していくのか。

    そんな別の物語も見えてきます。

    今回のニュースを見て、

    半導体メーカーとしてのキオクシア以上に、

    ベインキャピタルという投資ファンドの「引き際」に興味を持ちました。

    ニュースは企業を主役(主語)にします。

    しかし、少し視点を変えるだけで、主役はまったく違って見えてきます。

    今回の主役は、キオクシアではなく、

    「出口戦略を設計したベインキャピタル」

    だったのかもしれません。

    といっても結果論ですが、投資のプロってひと味違う。。

  • 二度も敗訴した宇和島市は、本当に間違っていたのか?

    二度も敗訴した宇和島市は、本当に間違っていたのか?

    おはこんばんにちは。

    力学観測研究所のRYOです。

    今回は、愛媛県宇和島市で起きた退職金を巡る裁判について考えてみたいと思います。

    引用元退職金「全額不支給」納得できず提訴した懲戒免職の市職員、「半額不支給」にされ再度提訴…市を相手取った訴訟の判決は?

    ニュース要約っぽいもの
    宇和島市は元職員の退職金を巡り、一度目は全額不支給、二度目は半額不支給と判断しました。しかし裁判所はいずれも認めず、「確定判決の拘束力に反する」として再処分を取り消しました。行政と司法の線引きが改めて問われた事例です。

    ニュースだけを見ると、

    「市が二度も裁判で負けた。」

    「行政の判断は違法だった。」

    そういう印象を受ける方も多いでしょう。

    もちろん、司法判断は尊重されるべきです。

    今回も裁判所は、市が行った再処分について「確定判決の拘束力に反する」と判断しました。

    しかし私は、このニュースを少し違う角度から見ました。


    誰のお金なのか

    今回の退職金は約1,640万円。

    もちろん、市役所職員個人のお金ではありません。

    市民が納めた税金です。

    もし市が何もせず満額支給していたら、

    「18万円を私的に流用した人へ満額退職金を支給した。」

    という批判が出た可能性もあります。

    行政には、市民への説明責任があります。

    だから私は、

    「本当に満額支給で良いのか。」

    これを司法へ改めて問いかけたようにも見えました。


    市は何を守ろうとしたのか

    一般的には、

    「面子で再処分した。」

    そんな見方もあるでしょう。

    実際のところ、市の真意は分かりません。

    しかし別の見方もできます。

    全額不支給は認められなかった。

    では半額ならどうか。

    市民の財産を預かる立場として、

    どこまで許されるのか。

    その線引きを司法へ委ねた。

    そう考えることもできます。


    三権分立は動いている

    このニュースで一番興味を持ったのはここです。

    行政が判断する。

    当事者が争う。

    司法が線を引く。

    そして行政は、その判断に従う。

    これは自治体レベルでも三権分立が機能している例と言えるのではないでしょうか。

    市は二度敗訴しました。

    しかし、

    「行政が勝ったか負けたか」

    だけが重要なのではありません。

    行政が市民を代表して判断し、

    司法がその適法性を審査し、

    最終的なルールを決める。

    私は、この流れそのものに価値があると感じました。


    力学を観測すると

    ニュースでは、

    「市が二度も負けた。」

    という結果が大きく報じられます。

    しかし、私はその奥にある

    行政

    司法

    市民感情

    税金

    説明責任

    これらが互いに引っ張り合う力学が気になりました。

    誰か一人が悪い。

    誰か一人が正しい。

    そんな単純な構図ではありません。

    だからこそ、このニュースは「力学観測研究所」の最初の時事ネタとして、とても象徴的な題材だと思いました。

    ニュースは結果だけを見ると白黒に見えます。

    しかし、一歩引いて観測すると、そこには様々な立場が引っ張り合う”力学”が見えてきます。

    これからも、そんな視点でニュースを観測していきたいと思います。