ベインキャピタルはなぜ「一番おいしいところ」で去れたのか~キオクシアの株価心電図の真相~

〜キオクシアではなく、「出口戦略」に注目してみる〜

おはこんばんにちは。

力学観測研究所のRYOです。

引用元:Bain Capital exits Kioxia after chip deal yields big returns

ニュース要約

ベインキャピタルが、保有していたキオクシア株をすべて売却したことが明らかになった。
2018年に東芝メモリ(現キオクシア)へ投資して以来、AIブームによる株価上昇を経て、投資案件としては歴史的な成功例の一つになったと報じられている。

今回注目したいのは、キオクシアそのものではなく、「ベインキャピタルの出口戦略(つまり、逃げ切りの巧さ)」です。

皆さんは「キオクシア」という会社をご存じでしょうか。

一般の方にはあまり馴染みがないかもしれません。

しかし、日本経済新聞を読まれる方や、パソコン・半導体に興味がある方なら、一度は名前を見たことがあると思います。
私のメインパソコンのDドライブにもキオクシア製のSSDを追加しています。

キオクシアは、東芝メモリを前身とするNANDフラッシュメモリメーカーです。

SSDやスマートフォンなど、私たちの身近な製品にも使われている記憶媒体を製造しています。

約1年半前に東京証券取引所へ上場し、その後、生成AIブームという強力な追い風を受けました。

AIが普及すればするほど、大量のデータを保存・読み出しする高速な記憶媒体が必要になります。

その期待から、キオクシアは市場の主役の一社となりました。

売買代金は膨らみ、市場全体がお祭りのような熱気に包まれます。

「AI関連だから、まだまだ上がる。」

そんな期待が株価を押し上げていきました。祭りだわっしょい!

ところが、どんな相場にも終わりはあります。

そこで私が注目したのが、キオクシアの大株主だったベインキャピタルです。

ベインキャピタルは2018年、東芝メモリ買収を主導した投資ファンドです。

そして市場が最も盛り上がっていた局面で保有株を段階的売却し、最終的にはすべて手放しました。

もちろん、その後に起こる特許訴訟や株価急落まで正確に予測していたとは思いません。

しかし結果だけを見ると、

「一番おいしいところで利益を確定した」

ように見えます。

ですが、私は少し違う見方をしています。

多くの個人投資家は、

「もっと上がるかもしれない。」

「最高値で売りたい。」

と考えます。※皆そうだよね!ワシもやで!

一方、投資ファンドの仕事は少し違います。

彼らの目的は、

株価の最高値を当てることではありません。

市場が十分に盛り上がり、

大量の株式を無理なく市場へ受け渡せるタイミングを見極めることです。

つまり、

株価ではなく、市場全体の熱量を見ている。

そんな印象を私は受けました。

ニュースでは、

「キオクシア急落」

「AI関連株が失速」

といった見出しが並びます。

もちろん、それも事実です。

しかし、少し視点を変えると、

巨大な投資ファンドは、どのように利益を確定し、市場から退出していくのか。

そんな別の物語も見えてきます。

今回のニュースを見て、

半導体メーカーとしてのキオクシア以上に、

ベインキャピタルという投資ファンドの「引き際」に興味を持ちました。

ニュースは企業を主役(主語)にします。

しかし、少し視点を変えるだけで、主役はまったく違って見えてきます。

今回の主役は、キオクシアではなく、

「出口戦略を設計したベインキャピタル」

だったのかもしれません。

といっても結果論ですが、投資のプロってひと味違う。。

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